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■100ドル・ノートPC、世界情報社会サミットでプロトタイプ披露
100ドル・ノートPC、世界情報社会サミットでプロトタイプ披露

2005年11月18日 11時36分
チュニジアで開催中の国連の世界情報社会サミットで、マサチューセッツ工科大学(MIT)Media Lab理事長のNicholas Negroponte氏が100ドル・ノート・パソコンの最初のプロトタイプについて説明を行った。MITが米国時間11月16日に明らかにしたもの。


100ドル・ノート・パソコンの開発は、Negroponte氏が1月の世界経済会議で初めて発表したプロジェクト。基本的な機能をすべて装備したノート・パソコンを、小学校および中学校向けに超低コストで設計する。MITのMedia Labと非営利団体One Laptop per Child(OLPC)が共同でプロジェクトを進め、「世界中の小中学校の生徒と教師に、ネットワーク機能を備えたノート・パソコンを1人1台ずつ供給することを目指す」(MIT Media Lab)。Negroponte氏によれば、特に発展途上国を対象にする。


MITを始め、世界各国のPCサプライヤー(dell,hpなど)が協力して、100ドルPCを発展途上国へというプロジェクト。日本で言えば1万円パソコンというところでしょうか。リナックスを採用することでOS導入のコストを軽減(ゲイツに言えばただでくれそうですけどね)、CPUは1GHZ前後になる模様。12-15インチ液晶モニタ(256色-グレースケール)で、メモリは128。現在最安値のVIA Technologiesが250ドルだからこれは価格破壊と言っても過言ではないと思います。援助という面では100ドルで販売ではなく、物資を送ることなどや、その他の援助もあるじゃないかと思う方もいるかもしれませんが、僕はこのアイデア凄いと思います。

モノは消費してしまえば終わりですし、それ以上でもそれ以下でもありません。その国の人々が、なぜモノをを生み出せないのかという問題に直結していると思います。それは情報が無いからなんですね。今、日本でも同じことが起こっておりますが、情報格差という問題があります。携帯を使えるか、パソコンを使えるか、インターネットを活用できるかどうか、それぞれによって何も出来ない人と、出来る人では便利に暮らせる度合いがあまりにもかけ離れているからです。いち早く活用したものは巨万の冨を得、そうでないものはそのサービスを甘受すること無く、ますます生活しづらくなって行くという構図です。

昔は電話で、『今日は外出しておりますので、明日社に戻りましたらお返事させます』という受け答えですんでいた会社が、『担当につなぎます』と携帯にかけられなければ、ビジネスチャンスを失うこともあるだろう。携帯持ってませんというのは、そういう意味では持つもの持たざるものの情報格差のいい例であると思う。『詳細はネットで見て下さい』なんてCMだって同じようななもの。これも持つものは情報を得て、次のアクションに移行できるが、持たないものにとってそれはただの雑音になるだけだ。

世界という視点で俯瞰してみれば、PCなどの情報を得るデバイスを持つことが出来なければ、アフリカをはじめとする発展途上の国々は、いつまでたっても情報を持つもの(国)に何も知らずに搾取され続けることになるだろう。その点では、この100ドルPCはそういった国々に情報を届け、自ら考えて、そして発信するツールとなるだろう。

このPCの特徴は電源供給が無いところでも使用できるように、サイドにハンドルがつくそうだ。ハンドルを回すことによって自家発電してPCの電気をまかない、さらに自然光のしたでの作業ではカラーモードをグレースケールに落とし、消費電力もセーブできるように工夫も欠かさない。予想では、バックパネルに太陽電池を組み込み外に置いておけば充電できるようになるようだ。無線LANも完備し、学校や職場、公共の場所などに1台基地局を設ければ、多くの人がサイバーワールドにアクセス出来るようになるのです。

今まで、ネットの存在も知らなかった人が、地球の裏側の人とコミュニケーションできる、そして自分の考えを伝えることが出来る。なんてすばらしいことなんでしょうね。そこから、新しい交流も生まれ、アイデアいくつも生み出されることでしょう。もちろんビジネスも。

昨今、いろいろな援助活動が行われていますが、医療物資や食料支援が主でした。確かに直接的であり、今困っているものをダイレクトに届けていると思いますが、問題の解決にはなっておらず、病気で言えば治療という方法論になってしまいます。最近ではライブエイトなどで政府に働きかけ、彼らの国の負債を一気に棒引きし、国の負債からの負担はかなり減りましたがそれも、あくまで根本的な解決には至っていません。

理由はただ一つ。彼らは消費する立場ではなく、いつまでも搾取される立場だからです。生きるために仕方なくそういう状況になってしまっているのです。またしばらくすれば、同じような状況が続くでしょう。

多くの人が情報を得ることで、考え、そして行動する上での素材としてこのデバイスを活用することが出来れば世界は変わるのではないかと思います。情報は世界を変える、いや、情報を作るのは人ですから、人は世界を変えることが出来ると信じています。
by mo-gu-mo-gu | 2005-11-18 12:30 | ■News
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